「家を売ってまとまったお金を用意したいけれど、住み慣れた家から引っ越したくない」——そんな悩みを解決できる方法が「リースバック」です。
家を売却すると、通常はその家を出て新しい住まいへ引っ越す必要があります。しかしリースバックを利用すれば、自宅を売却したあとも家賃を支払いながら、そのまま同じ家に住み続けることができます。
この記事では、家を売っても住み続けられる仕組みや、メリット・デメリット、後悔しないために押さえておきたい注意点まで、わかりやすく解説します。
家を売っても住み続けられる「リースバック」とは
持ち家を売却して資金化したいものの、「引っ越しはしたくない」「生活環境を変えたくない」という方に選ばれているのが「リースバック」です。自宅を売却してまとまった現金を手に入れながら、売却後は賃貸としてそのまま同じ家に住み続けられる不動産取引の手法として注目を集めています。
ここでは、リースバックの基本的な仕組みや注目されている理由について詳しく解説します。
リースバックの仕組み
リースバックとは、自宅をリースバック運営会社(不動産会社など)に売却し、その後は買主と賃貸借契約を結んで、家賃を支払いながら同じ家に住み続ける仕組みです。
通常の不動産売却では、所有権が買主に移った時点で引っ越しが必要になります。しかしリースバックでは「売却」と「賃貸」がセットになっているため、所有権は手放しても居住は継続できるという点が最大の特徴です。
まとまった売却資金を得られる一方で、毎月の家賃(リース料)を支払う必要がある、という点は通常の賃貸と同じです。


仲介・買取との違い
同じ「不動産を売る」方法でも、仲介や買取とリースバックでは大きな違いがあります。
| 項目 | 仲介・買取 | リースバック |
|---|---|---|
| 売却後の住まい | 引っ越しが必要 | そのまま住み続けられる |
| 近隣への周知 | 売却活動でわかることがある | 周囲に知られにくい |
| 売却価格 | 市場価格に近い(仲介) | 市場価格より低めになりやすい |
| 毎月の支払い | なし | 家賃(リース料)が発生 |
「できるだけ高く売りたい」なら仲介、「引っ越しをせずに資金を得たい」ならリースバック、というのが基本的な使い分けの軸になります。
リースバックの契約手続きの流れ
実際にリースバックを利用する場合、一般的には次のような流れで進みます。
- リースバック会社への相談・査定依頼:複数社に問い合わせ、売却価格と家賃の見積もりを取る
- 条件の提示・比較検討:売却価格、家賃、契約形態(普通借家か定期借家か)、買い戻し特約の有無などを確認する
- 売買契約・賃貸借契約の締結:売却と賃貸の契約を同時に結ぶ
- 決済・所有権移転:売却代金を受け取り、所有権がリースバック会社に移る
- 賃貸借契約に基づく居住の開始:以降は賃借人として、毎月家賃を支払いながら生活を続ける
査定から契約までは早ければ数週間程度で完了することが多く、通常の仲介売却に比べてスピーディーに進む点も特徴です。
どんな場面でリースバックが選ばれているか
リースバックが選ばれる代表的な場面には、次のようなケースがあります。
- 老後資金の確保:年金収入だけでは生活費が不足する場合に、自宅を売却して資金を確保しつつ、住み慣れた環境を維持したいケース
- 住宅ローンの返済負担の軽減:ローンの返済が苦しくなった際、売却によって完済し、支払いを家賃に切り替えるケース
- 事業資金の調達:自営業者が、事業運転資金を確保するために自宅を活用するケース
- 相続前の資産整理:将来の相続をスムーズにするため、生前に不動産を現金化しておくケース
- 急な出費への対応:医療費や教育費など、まとまった資金が急に必要になったケース
いずれのケースでも共通しているのは、「まとまった資金は必要だが、生活環境は変えたくない」というニーズです。
リースバックのメリット
リースバックは、まとまった資金を確保しながらこれまで通りの生活を継続できる柔軟な不動産取引手法です。一般的な売却にはない数多くの利点があり、資金繰りに悩む方や老後の生活設計を見直したい方にとって心強い選択肢となります。ここでは、リースバックを利用することで得られる主な4つのメリットについて詳しく解説します。
住み慣れた家にそのまま住める
リースバック最大の特徴は、売却手続きが完了した後も引っ越しをする必要がなく、慣れ親しんだ自宅で暮らし続けられる点です。住環境や生活スタイルを変える必要がないため、お子様の学区変更や長年培ってきた地域社会・ご近所とのコミュニティを維持することができます。
特に転居に伴う環境の変化が体力的・精神的な負担となりやすい高齢の方や持病をお持ちの方にとって、住み慣れた環境でそのまま生活を継続できる安心感は非常に大きなメリットと言えます。
まとまった資金を得られる
所有している自宅を売却するため、一括でまとまった現金を手に入れることができます。売却によって得た資金は、住宅ローンの全額・一部返済をはじめ、老後の生活資金や医療・介護費用、事業資金、お子様の教育資金、さらには相続対策まで幅広く活用可能です。
金融機関からの借入とは異なり、資金の使い道に原則として厳しい制限が設けられていないケースが多いため、個々のライフプランに合わせて柔軟に利用することができます。
近隣に知られず売却できる
一般的な不動産仲介での売却活動では、ポータルサイトへの物件掲載やチラシの配布、現地への看板設置、購入検討者による室内内覧などが行われるため、売却の事実や経済事情が近隣住民に知られやすくなります。
これに対してリースバックは、買主となる専門会社と直接取引を行うため、広告活動や一般内覧を行う必要がありません。外観や住まい手はこれまでと一切変わらないため、実情を周囲に知られることなくプライバシーを守ったまま売却できます。
固定資産税などの負担がなくなる
売買契約によって不動産の所有権がリースバック会社へと移転するため、所有者として毎年課税される固定資産税や都市計画税の支払義務がなくなります。
また、火災保険料の負担や、経年劣化に伴う建物の維持修繕費用といったコストの心配も不要となります。売却後は毎月一定の家賃を支払うのみとなり、住まいにかかる支出の管理が極めてシンプルになる点も魅力の一つです。
リースバックのデメリット・注意点
国民生活センターも「自宅を売っても住み続けられる? リースバックは慎重に検討して!」と題した注意喚起を行っており、リースバックで結んだ賃貸借契約は期間が定められる場合も多く、ずっと住み続けられる保証はないと指摘しています。契約前に、以下の点をしっかり理解しておくことが重要です。
売却価格は相場より低くなりやすい
リースバックの売却価格は、仲介による売却相場よりも低くなる傾向があります。運営会社は売却後に賃貸として運用するため、賃貸利回りを考慮した価格設定になることが理由です。少しでも高く売りたい場合は、仲介による売却も含めて比較検討することをおすすめします。
家賃(リース料)の負担が発生する
売却後は「所有者」から「賃借人」に立場が変わるため、毎月家賃を支払う必要があります。家賃が相場より高く設定されるケースもあるため、契約前に金額の妥当性を確認しておきましょう。
ずっと住み続けられるとは限らない
リースバックの賃貸借契約には「普通借家契約」と「定期借家契約」があります。定期借家契約の場合、契約期間が満了すると原則として更新されず、退去を求められる可能性があります。「住み続けたい」という目的でリースバックを利用するなら、契約形態の確認は欠かせません。
また、家賃を滞納すると契約解除となり、住み続けることができなくなる点にも注意が必要です。
クーリング・オフができない
不動産の売買契約は、一般的な訪問販売とは異なりクーリング・オフの対象外です。一度契約が成立すると、原則として無条件での解除はできません。契約内容をよく理解しないまま契約を進めてしまうと、後から「こんなはずではなかった」というトラブルにつながる可能性があります。


家を売っても住み続けるためのポイント
リースバックを活用して売却後も安心して住み続けるためには、契約内容や将来の資金計画を事前によく確認しておくことが重要です。安易に契約を結んでしまうと、数年後に退去を求められたり、家賃の支払いが苦しくなったりするリスクがあります。
ここでは、売却後も長期的に住み続けるために押さえておくべき4つの重要ポイントを解説します。
普通借家契約を選ぶ
売却後もできるだけ長く住み続けたいと考えている場合は、契約更新が可能な「普通借家契約」を選択することが極めて重要です。賃貸借契約には「普通借家契約」と「定期借家契約」の2種類があり、定期借家契約の場合は契約期間の満了とともに原則として退去しなければなりません。
定期借家でも再契約が認められるケースはありますが、事業者の都合で拒否されるリスクもあります。長期間の居住を希望するなら、正当な理由がない限り借り手側が更新を継続できる普通借家契約を選んでおくことが安心です。
買い戻し特約の有無を確認する
将来的に資金を用意して再びマイホームを取り戻したいと考えている場合は、契約時に「再売買の予約」や「買い戻し特約」が用意されているかを事前に必ず確認しましょう。
特約が付帯していれば、一度手放した自宅を将来的に買い戻すことが可能です。ただし、買い戻し価格は売却時の価格よりも高めに設定されるのが一般的であり、権利を行使できる期限や条件も事業者によって細かく定められています。後々の認識のズレを防ぐためにも、提示された価格や期限の妥当性を早期に精査しておくことが大切です。
複数のリースバック会社を比較する
リースバックにおける物件の売却価格や毎月の家賃、契約条件、提示される保証基準などは、取り扱うリースバック会社によって大きく異なります。1社だけの査定や提案で即決してしまうと、相場より不利な条件で契約を結んでしまうリスクが高まります。
後悔のない取引を行うためには、最初から1社に絞り込まず、必ず複数のリースバック会社に査定やプラン提示を依頼することが不可欠です。各社の提示条件や対応の丁寧さを多角的に比較・検討することが成功への最善手となります。

家賃の支払い能力を現実的に見積もる
リースバックを利用した後は、毎月決まった期日に家賃を支払い続けていく必要があります。提示された家賃が、現在の給与収入や将来受給する公的年金、蓄えの中から無理なく払い続けられる設定になっているかを冷静に見極めなければなりません。
老後の収入減少や医療・介護費用の発生など、将来の環境変化や支出増も考慮した上で、長期的な収支シミュレーションを行っておくことが重要です。生活を圧迫しない現実的な家賃設定であることを確認した上で契約へ進みましょう。
リースバックの家賃はどう決まる?シミュレーション例
リースバックの家賃は、一般的に「売却価格に期待利回り(年利)をかけて12ヶ月で割る」という考え方で設定されることが多く、期待利回りはおおむね年8〜13%程度が目安とされています。
たとえば、売却価格1,500万円、期待利回り10%のケースで計算すると、以下のようになります。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 売却価格 | 1,500万円 |
| 期待利回り(年) | 10% |
| 年間家賃 | 150万円 |
| 月額家賃の目安 | 約12万5,000円 |
あくまで一つの考え方に基づく目安であり、実際の家賃は事業者や物件の条件によって異なります。契約前には、必ず複数社から具体的な見積もりを取り、無理なく支払い続けられる金額かどうかをシミュレーションしておきましょう。
特に年金収入が中心となる高齢者の場合、月々の家賃が生活費を圧迫しないか、退職後の収支計画に照らし合わせて確認することが欠かせません。
普通借家契約と定期借家契約の違い
「住み続ける」ことを重視するなら、契約形態の違いを正しく理解しておくことが欠かせません。
| 項目 | 普通借家契約 | 定期借家契約 |
|---|---|---|
| 契約更新 | 原則として更新できる | 契約期間満了で終了(原則更新なし) |
| 貸主からの解約 | 正当事由がなければ困難 | 契約期間満了で退去を求められる |
| 長期居住のしやすさ | 比較的しやすい | 契約期間次第で退去のリスクがある |
| 家賃の傾向 | やや高めに設定されることもある | 比較的抑えられることもある |
「できるだけ長く、今の家に住み続けたい」という場合は、契約時にどちらの形態かを必ず確認し、可能であれば普通借家契約を選ぶことをおすすめします。定期借家契約の場合でも、再契約前提の条件になっているケースもあるため、契約書の文言を細部までチェックしましょう。
契約前に確認しておきたい事業者選びのチェックリスト
リースバック会社を選ぶ際は、以下の項目を事前にチェックしておくと安心です。
- 売却価格・家賃の算出根拠を明確に説明してくれるか
- 契約形態(普通借家か定期借家か)を書面で明示しているか
- 買い戻し特約の有無、買い戻し価格・期限の条件が明確か
- 契約更新時の家賃改定ルールが契約書に記載されているか
- 家賃滞納時の対応や退去に関するルールが明確か
- 契約を急がせるような対応をしていないか
- 会社の実績や運営年数、対応エリアが自分の物件に合っているか
複数社を比較する際は、査定額の高さだけでなく、契約条件のわかりやすさや説明の丁寧さも重要な判断材料になります。
こんなトラブルに注意
国民生活センターに寄せられる相談の中には、リースバックに関する契約トラブルも見られます。代表的なパターンとしては、次のようなものが挙げられます。
- 契約時の説明が不十分なまま契約を進めてしまい、想定より家賃が高いことに後から気づいた
- 定期借家契約であることを十分理解しないまま契約し、契約期間満了後に退去を求められた
- 家賃の支払いが難しくなり、契約解除・退去に至ってしまった
- 買い戻し特約の条件を誤解しており、想定していた価格・期限で買い戻せなかった
こうしたトラブルの多くは、契約前の説明不足や理解不足が原因となっています。契約を急がず、家族や信頼できる第三者にも相談しながら、契約内容を十分に理解したうえで進めることが何より大切です。不安な場合は、消費生活センター(消費者ホットライン188)に相談することもできます。
リースバック以外に「売っても住み続ける」方法はある?
「自宅を手放したい、あるいは活用したいけれど、引っ越さずにそのまま住み続けたい」というニーズに応える手段は、リースバックだけではありません。取引の相手方や「売却」ではなく「融資(担保)」という形をとる方法など、いくつかの選択肢が存在します。ここでは、リースバック以外の代表的な手法として「親族間売買」と「リバースモーゲージ」を取り上げ、それぞれの特徴や違いについて詳しく解説します。
親族間売買
住宅ローンの返済が厳しくなった際などに、子どもや親族に自宅を買い取ってもらい、売却後もそのまま同居または賃貸として住み続ける手法が「親族間売買」です。第三者の会社へ売却するリースバックと異なり、買主が身内であるため心理的な抵抗感が少なく、相談の上で毎月の家賃を相場より格安、あるいは無償に設定しやすいという大きなメリットがあります。ただし、買い手となる親族側で住宅ローンの審査を通過する必要があり、親族間売買に対する金融機関の融資審査は通常よりも厳しい傾向があります。そのため、実行にあたっては事前の資金調達が大きなハードルとなります。
リバースモーゲージとの違い
自宅に住み続けながらまとまった資金を得る方法として、よく比較されるのが「リバースモーゲージ」です。リバースモーゲージは自宅を担保にして金融機関から融資を受け、契約者の死亡後に物件を売却して一括返済する仕組みです。売却によって所有権を手放すリースバックとは異なり、存命中は「所有権を保持できる」点が決定的な違いとなります。ただし、融資限度額は評価額の5〜6割程度と低めに設定されるのが一般的です。「所有権を手放してでも確実なまとまった資金を得たい」ならリースバック、「所有権を残したまま借り入れで対応したい」ならリバースモーゲージ、という目的別の使い分けが重要です。
リースバックが向いている人・向いていない人
不動産の売却手法にはさまざまな種類がありますが、リースバックは「資金調達」と「居住の継続」を同時に叶えられる非常にユニークな仕組みです。しかし、すべての方にとって最適な解決策になるわけではありません。自身の優先順位を踏まえ、本当に適した手段かどうかを正しく見極めることが大切です。ここでは、リースバックが向いている人と向いていない人の特徴を整理して詳しく解説します。
向いている人
- 住み慣れた家や地域から離れたくない人
- 近隣や周囲に売却の事実を知られたくない人
- 老後資金や事業資金を早期にまとまった形で確保したい人
- 固定資産税や修繕費など、持ち家の維持負担から解放されたい人
- 将来的に買い戻す可能性も視野に入れたい人
リースバックが向いているのは、「住み慣れた家や地域社会から離れたくない方」や「経済的な事情による売却であることを近隣や知人に知られたくない方」です。売却活動や内覧が不要なため、プライバシーを守りながらスムーズに手続きを完了できます。また、老後資金や医療・介護費用、事業資金などを早期に一括で確保したい方にとっても魅力的です。さらに、所有権が手放されることで毎年かかる固定資産税や建物の修繕負担から解放される点や、将来的に経済状況が改善した際に「買い戻せる可能性」を残しておきたい方にとっても非常に相性が良い手法と言えます。
向いていない人
- 少しでも高く売却したい人(仲介による売却のほうが高値になりやすい)
- 毎月の家賃負担を避けたい人
- 定年後の収入が不安定で、長期的な家賃の支払いに不安がある人
- 契約内容を十分に検討する時間を取れない人
自分のニーズが「価格」「スピード」「住み続けられること」のどれを優先するのかを整理したうえで、リースバックが本当に適した方法かどうかを見極めることが大切です。
「とにかく少しでも高く自宅を売却して手元資金を最大化したい方」には向いていません。リースバックの売却価格は市場価格の6〜7割程度になる傾向があるため、高値を優先するなら通常の不動産仲介での売却が適しています。また、売却後は毎月の「家賃」の支払いが発生するため、定年後の収入が不安定で長期的な家賃支払いに不安がある方や、住宅コストを一切支払いたくない方にも不向きです。提示された査定額や契約条件(家賃・契約期間など)を慎重に比較・検討する時間を確保できない場合も、慎重な判断が求められます。
リースバックの利用を検討する際は、ご自身のニーズにおいて「売却価格」「現金化のスピード」「現在の家に住み続けられること」のどれを最も優先したいのか整理することが大切です。メリット・デメリットを冷静に比較した上で、本当にリースバックが最適な方法なのかを見極めていきましょう。
仲介による売却との比較で考える
「売っても住み続ける」ことを最優先にしない場合は、仲介による売却も選択肢に入ります。仲介による売却は、リースバックよりも高値で売却できる可能性が高い一方、引っ越しが前提となります。
- 今の家に住み続けたい気持ちが強い → リースバック
- 多少の引っ越しは受け入れられるので、できるだけ高く売りたい → 仲介による売却
- 住み替え先の目処が立っていない、環境を変えたくない事情がある → リースバック
「なぜ住み続けたいのか」という理由を明確にしておくと、リースバックが本当に自分に合っているかどうかを判断しやすくなります。

よくある質問
Q. リースバックを使えば、必ずずっと住み続けられますか?
A. いいえ、保証されているわけではありません。契約形態(普通借家契約か定期借家契約か)や契約更新の条件によって、住み続けられる期間は異なります。長期居住を希望する場合は、契約内容を必ず確認しましょう。
Q. リースバックの売却価格はどのくらい低くなりますか?
A. 会社や物件によって差はありますが、仲介による売却相場よりも低く設定されるケースが一般的です。複数社に査定を依頼し、条件を比較することをおすすめします。
Q. 家賃が払えなくなったらどうなりますか?
A. 家賃を滞納すると、最終的には賃貸借契約が解除され、退去を求められる可能性があります。契約前に、無理のない家賃設定かどうかを現実的に見積もっておくことが大切です。
Q. 将来的に自宅を買い戻すことはできますか?
A. リースバック会社によっては、買い戻し特約(再売買の予約)を用意している場合があります。将来的な買い戻しを希望する場合は、契約前に買い戻し条件や価格について確認しておきましょう。
Q. リースバック以外に、売っても住み続ける方法はありますか?
A. 子どもなど親族に買い取ってもらう「親族間売買」や、所有権を維持したまま融資を受ける「リバースモーゲージ」といった方法もあります。それぞれ仕組みや条件が異なるため、自分の状況に合った方法を比較検討しましょう。
Q. リースバックの家賃は、途中で値上がりすることはありますか?
A. 契約更新時に家賃が見直され、値上げされるケースもあります。契約書に家賃改定のルールが明記されているか、事前に確認しておきましょう。特に長期間の居住を想定している場合は重要な確認ポイントです。
Q. 売却した家を将来買い戻すことはできますか?
A. リースバック会社によっては、買い戻し特約(再売買の予約)を用意している場合があります。ただし買い戻し価格は売却価格より高く設定されることが一般的で、期限も定められています。将来的な買い戻しを希望する場合は、契約前に条件を細かく確認しておきましょう。
Q. リースバックとリースバック以外の「賃貸に住み替える」方法とでは何が違いますか?
A. 自宅を売却して別の賃貸物件に引っ越す「売却+賃貸への住み替え」と異なり、リースバックは同じ家にそのまま住み続けられる点が最大の違いです。住み慣れた環境や近隣との関係を変えたくない場合は、リースバックのほうが向いています。
Q. 相談だけでも利用できますか?契約を急かされませんか?
A. 多くのリースバック会社では、査定や条件提示までは無料で相談できます。ただし、事業者によっては契約を急がせる対応をするケースもあるため、比較検討の時間を十分に取れるかどうかも、事業者選びの判断材料にするとよいでしょう。
Q. リースバックを利用すると、周囲に売却したことがバレますか?
A. 仲介による売却のように不動産ポータルサイトへの掲載や「売り出し中」の看板設置を行わないため、周囲に知られにくいのが特徴です。ただし、登記情報は誰でも閲覧できるため、絶対に知られないという保証まではできない点は理解しておきましょう。
Q. マンションでもリースバックは利用できますか?
A. 戸建てだけでなく、マンションでもリースバックを利用できるケースは多くあります。ただし、管理規約や築年数、立地条件によっては対象外となることもあるため、まずは事業者に問い合わせて確認しましょう。
まとめ
家を売っても住み続ける方法として代表的なのが「リースバック」です。自宅を売却してまとまった資金を得ながら、家賃を支払うことで住み慣れた家に住み続けることができます。老後資金の確保、住宅ローンの返済負担の軽減、事業資金の調達、相続対策など、活用できる場面は幅広く、「引っ越したくないけれど資金が必要」という悩みを解決できる有力な選択肢です。
一方で、売却価格が相場より低くなりやすい点や、契約形態(普通借家か定期借家か)によっては長期居住が保証されない点、家賃の支払いが継続的に発生する点など、事前に理解しておくべき注意点も少なくありません。国民生活センターも慎重な検討を呼びかけているとおり、契約内容をよく確認し、家族にも相談したうえで判断することが大切です。
- 契約形態や買い戻し特約の有無を必ず確認する
- 毎月の家賃を無理なく支払い続けられるか、将来の収支まで見据えてシミュレーションする
- 複数のリースバック会社に査定を依頼し、価格・条件を比較する
- 契約を急がず、家族や信頼できる第三者にも相談する
これらのポイントを押さえたうえで、自分にとって本当に納得できる方法かどうかを見極めながら、後悔のない選択をしていきましょう。
